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セクハラ対策パンブレットの名文

 日本ホーリネス教団による、「人権問題としてのセクシャル・ハラスメント」(Link)というパンフレットがネット上で公開されていることを知って、しばらく前ですが、全文を読んでみました。

 上のリンク先画面の左下には、PDFファイルでデータがダウンロードできる箇所があります。たぶん、問い合わせが多数あって送付作業に支障が出たのでしょうね。
 私はプリントしてから、仕事帰りの電車内で読みました。(ネット上でも、簡単に頁をめくり、読むことができます。)
セクハラ対策パンブレットの名文_e0079743_1601763.jpg
広範囲の網羅的内容
 内容は人権という視点から、セクハラ問題だけでなく、個人情報保護、パワーハラスメントへの理解、不祥事が起きやすい状況や注意点など、かなり網羅的に取り上げてあります。実際にハラスメントが起きたときの対応、また被害者、加害者への回復に向けて対処にも触れていて、とても参考になりました。

 私が教えられたのは、刑法第134条に、宗教上の指導者が知りうる個人情報の守秘義務が記されており、これを破れば犯罪行為(刑法で裁かれる)になると、改めて知ったことです。

文章が読みやすく、じつに明解 
 おもに牧師、指導者に向けて書かれたものですが、内容は誰が読んでもいいものだと思われます。私がとくに感心したのは、文章の流れがよどみなく、読みやすく、大変理解しやすいものになっていることです。これは名文と言えるのではないでしょうか。

 私にとってここで言う「名文」とは、芸術的という意味でなく、読者への配慮(読者は誰か)、文章の統一性、句読点の位置、内容の展開、構成が、読者に負担をかけずに、書かれた目的を十分に果たすもの(コミュニケートするもの)になっている、ということとです。

 研究資料的なものではなく、具体例をあげたり、重厚な文章を読んでみたい人のためでもありませんが、「必要にして十分」「簡にして要を得ている」というか、複雑すぎず、詰め込みすぎずで、かえって読者各自が、さまざまに考察を深めることができるのではと思います。

 大切な分野ゆえに、難解、重厚な文章より、明晰な本資料の果たす役割は、大きいと思われます。教会関係者なら誰でも(青年から大人)読んで、話し合うことができる最良の資料の一つだと思います。

 皆様も、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか?
by amen-do | 2008-07-07 15:40 | 本 作 り