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リック・ウォレン牧師が提案する新来会者むけの礼拝(その4)

リック・ウォレン牧師が提案する新来会者むけの礼拝(その4)_e0079743_22492594.jpg 続きです。たくさんある内容から、ほんの一部をここでは扱っています。

形式ばった雰囲気は人を不安にさせる
 ウォレン氏は、礼拝が堅苦しいと新来会者は「自分は場違いなことをしてしまわないか」「どう振る舞ったらよいか分からない」と心配し、自意識過剰にさせてしまうと言います。そこで、できるだけリラックスできる雰囲気作りを心がけているそうです。
 そして新来会者向け週報には、努めて理解不能な用語を使わないそうです。例えば、

「招詞」「祝祷」「献金」「頌歌」「後奏」

 ほかに「頌栄」などもありますね。「牧会の祈り」の「牧会」も、教会だけで通じる用語です。国語辞典に載っていない用語がたくさんあります。たぶん神学校で学ぶ「礼拝学」で、必ずこの用語を使用するようにと指導されるのでしょうか? 礼拝らしくなるから? 起立して、「主の祈り」や「使徒信条」を唱えることも、新来会者は不可能。私は恥ずかしながら未だに「頌栄」という用語の意味が分かりません。
「格調高いことば遣いに慣れている人を満足させるより、初心者によく内容を理解してもらいたい」と、サドルバック教会では平易な言葉に置き換えているそうです。

礼拝終了後の報告について
「教会が大きくなると、報告も長くなるのが常である」。ふ〜む、たしかに。
 季節的にいろんな行事が重なると、来会者紹介に続いて次々と細かな連絡事項の報告があり、メッセージを集中して聞いたあとで、さらに集中し続けるのは私はかなり疲れます。ときに10-15分の長さになると、私の頭はもう働きません。終わると、ぐったりしてしまいます。
 新来会者のために、ウォーレン氏は工夫して短く終わるようにしています。知恵者ですね。興味がある方は、ぜひ本書『魅力的な礼拝へのかぎ』をお読みください。

牧師のスタイル
「牧師に仰々しい敬称はつけない」そうです。「ウォーレン博士」とは呼ばないで、ただの「リック」と呼んでもらっているそうです。いいですね。日本語では「リックさん」になるでしょう。

 日本で敬称(「先生」)を省くことは、儒教、タテ社会の影響を残している文化(と私は思う)と言語であるため、難しいでしょうね。日本では、名前が知られ、実績があると認められる年長の牧師に、「さん」と呼びかけたら、「馴れ馴れしい」「失礼だ」という力学(暗黙知)が働きます。さらに儒教色の強い韓国では、「牧師先生様」と、「師」「先生」「様」と三つの敬称が重なると聞いたことあります。本当でしょうか?

「牧師の服装はカジュアル。ここ数年、スーツ姿で講壇にたったことはない」とウォレン氏は言います。「服装は文化的なことで、神学的意味はない」と。
 ウォレン氏がわざわざこう記すからには、アメリカでも牧師はフォーマルが多いのでしょう。日本は、公の場での礼儀が重視されるので、神と参加者に敬意を表す意味で(あるいは専門職としての自意識? 仕事着?)フォーマルなのでしょうね。

 私自身はビートルズ、ヒッピー世代(Tシャツ、ジーンズ)なので、カジュアルのほうが本音に近いという意味で好きです。また新来会者のビジネスパーソンは、月曜から金曜日までフォーマルなので、日曜までフォーマルを着たいと思わないでしょう。
 こちらがラフな服装のとき、ネクタイ背広の人が近づいてきたら私は緊張します。自分はフォーマルでないので相手に失礼かもしれないと思うからかもしれません。
 まあ、神様は服装で人を見ることはないですが。