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生きること、歳を重ねること、病むこと

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 今年いただいた年賀状のなかに、
「昨年、癌を患っていることがわかりました。仕事をたたみ、静養につとめています。お出かけください」という一文があった。
 驚き、ショックだった。遠くにお住いの方なのだが、なんとか家族で訪問できたらと願っている。
 この方は、昔、モスクワ空港でわたしを市内まで送ってくれた恩人
妻の元上司である。

 二週間ほどまえ、友人からメールが入った。

「20年来の知人が癌で入院しています。お見舞いに行ってきました。
この方は出版人で、貴重なキリスト教書も出し続けてきた方です。
いつかクレオパさんに紹介したいと思っていた方です。
途中で痛みが出たために辞去しました。レンブラントが大好きであることに気づき、
急いでキリスト教書店で『放蕩息子の帰郷』(ナウエン著)を購入。
とってかえして枕元にそっと置いてきました」

 先週、やはり長いあいだお世話になっている主にある先輩からメール。
ともに奉仕をになってきた奥さまが癌にかかっていることが判明、
入院することになった、という知らせ。なんということ・・・。

 先週の土曜日、わが家に友人をお迎えして、親しくお茶の時間をもった。
彼女いわく、「戦後、日本の戦争責任などの問題をあつかった本をずっと出版し、
さまざまな犠牲を払ってきた知り合いの方が、現在、末期の癌で自宅で静養中です」
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 こうした知らせは、自分がそうしたニュースをたくさん聞く年齢になってきたことも意味するだろう。この世で生きているかぎり、老い、病いは避けがたいが、つらい話である。

喜びと苦しみ
 何年か前、C..Sルイスの生涯を描いた映画『永遠の愛に生きて』を見た。
結婚に反対したトールキンとの友情が切れても、ジョイとの結婚を選んだ晩年のルイス。
しかし、あまり年数がたたないうちに妻を癌で失うことになる。病気がわかってから、ジョイがルイスに(あるいは逆)言った言葉だと思うが、いまも記憶に残っている。

 「今の喜びは、やがて来る苦しみの一部だと思ってほしい」

 人生の光と闇の統合がここにある。
 わたしはしばらくこの意味が分からなかった。
 なぜ、不幸と思えることが幸福の一部であるのか・・・・と。
 だが、いまは少しづづ見えてきたような気がする。

 あなたがたは、苦しみなさい。悲しみなさい。泣きなさい。
 あなたがたの笑いを悲しみに、喜びを憂いに変えなさい。(ヤコブ4:9)
 あなたがたは、キリストのために、キリストを信じる信仰だけでなく、
 キリストのための苦しみをも賜わったのです。(ピリピ1:19)


 不思議な言葉だ。これも神が賜った素晴らしい知らせ(福音)の味わいの一部なのか。

私たちの祈り
 あなたが私たちを悩まされた日々と、私たちがわざわいに会った年々に応じて、
 私たちを楽しませてください。(詩篇90:15)