人気ブログランキング | 話題のタグを見る

自分を知る:「時間と人格」(2)

 前回に続きます。この問いの目的は、自分を追いつめて、「だめじゃないか、もっとがんばれ」と責めたてるためではなく、あくまで「神の前で、自分を知る」ことに意義があります。生産性を高めたり、能力を高めたりするためでもありません。
 では、自分を知ってどうなるのか・・。それは、そのときに分かることとして、楽しみに待ちましょう。何かが起こるかもしれないし、何も起きないかもしれません。

自分を知る:「時間と人格」(2)_e0079743_1547956.jpg ただ、自分の意志で自分を変えたいと思って懸命に努力しても、一時しのぎか逆効果になってしまうことが私の場合多いです。「わかっちゃいるけどやめられない」というわけです。
 自分を正しく、現実的に知ることは難しいですが、そこから見えてくるもの、気づき、新しい展望、自己認識の変換から、自分の心の底で永続的な変化の胎動が起こるのではないかと思います。
[ ]内は、私自身のための自作の問いです。


●自分はスロー(慎重)か、せっかち(素早い)か?
[私は確実にスローなタイプ。いつからそうか。昔と今で違いはあるか。性格によるものか。育った家族と関係するか。何か無意識の恐れでもあるのか。]

●いつそうなってしまうか?
[朝か、昼か、夜か。いつでもそうか。どんな場面でもそうか。スポーツをしているときは。何か条件があるのか。他人から指摘されたことはあるか。思い出せるいちばん古い記憶、その場面は何か。]

●自分が多忙なとき、いつもどんなことが起きてしまうか?
[優先順位の混乱が起きないか。注意力の低下、忘れ物、事故はどうか。体に影響は出るか。最善を尽くせるか、いい加減になってしまうか。]

●大きな心理的負荷がかかっても、平静な心をもって過ごせた経験があるか?
[ある。それは、どんな場面で、どんな負荷がかかったときか。そのとき私は何をしたか。なぜ平常心で過ごせたか]

●デッドラインまで、予定、課題を先延ばしてしまうか。何を先延ばしするか?
[よくある。スロースターターであることと共通する。めんどうに感じる。なぜ、何をしんどいと感じるか。その思いはどこから来るのか。]

●そうならないために、自分でできることは何か?
[分割して、少しずつ始めることはできないのか。他人の助力を求めてよいことはないか。なんでも自分でしなければと思っていないか。助けてもらうのにちゅうちょするのはなぜか。断ることも選択枝。]

●今の仕事の分量は適切か。自分がこなせる以上の仕事を引き受けてしまうことがあるとしたら、それはなぜか?
[何をもって適切と判断できるか。断ったら人に嫌われると思っているか。貪欲がそれをさせるか、他人の目がそれをさせるのか。人に認めてもらいたいからか。]

●次のリストを作れ
(1)過去、満足できた時間(瞬間)があったら、それは何か?
(2)過去、むなしく感じた時間(瞬間)があったら、それは何か?
(3)上の二つを比べ、何かのパターンを発見できるか?


 ビュルキ氏が用意した「自分を知る自分への質問」は、「時間と性格」に限っても、さらにあります。落ち着いた環境で、落ち着いた自分を置き、ノートに書きながらゆっくり、じっくり、自己を振り返りながら自問してみることです。きっと、これまで気づかった自分に出会えることでしょう。

 今回のシリーズはこれでおしまいです。     Photo by 「Harmony」