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「もったいないばあさん」その後

 今朝、家でとっている朝日新聞を読んだら、前にここで取り上げた
「もったいないばあさん」のことが載っていて驚きました。

「もったいないばあさん」その後_e0079743_1492791.gif 「家族で話そ!」という欄です。物があふれ、食べ残しが大量に捨てられていく環境で育つ子どもたちに、どう「もったいない」という、かつて日本であたりまえだった価値観を伝えていったらよいか、というのがテーマです。その記事によると、

「一昨年発行された『もったいないばあさん』(講談社)と、続編『もったいないばあさんがくるよ!』(同)は、計20万部を越すベストセラーだ。絵本作家の真珠まりこさんが、食べ残しを注意した当時4歳の長男に、もったいないってどういうイミ?と聞かれ、答えに詰まった体験がもとなっている」とありました。

 この出版がもとになって多くの人と話してきた結果、真珠さんはこう考えるようになったそうです。

「ケチは執着、もったいないには愛がある。子どもは慈しみ愛される経験によって、自分以外の物や命も大切なものだと学んでいく。それが『もったいない』という心を伝える原点だと思います」

 この絵本を広げて読んでいる母子の写真も載ってました。魚の骨のせんべいの話が載っているとか。単なるケチでない「もったいない」が「愛」につながるなんて、何て素晴らしい洞察。聖書の教えに通じますね。

 電車で高校生がこう話していたのを聞いたと、ある人が言ってました。
 「そんなことしていると、もったいないばあさんがくるぞ」
 「なに、それ?」
 「ええ、知らないの?」

 昨年末に、子どものための集まりで、著者とお話する機会がありました。
「講演で全国をまわってお忙しいのでしょう? うちでも子どもにたくさんの絵本を読んであげますが、たくさんの種類が発行され、よく売れていて、絵本市場ってたいへんな規模ですね」と話しかけました。

 ご本人の話によると、絵本作家になりたい人はたくさんいて、それでもなかなか売れるものが少なく、狭い道だそうです。講演の旅も、販売キャンペーンの意味もあるそうで、そうやって努力してなんとか買ってもらうのだとか。
 
 ノーベル平和章を受けたマータイさんの絶妙な発言のタイミングもありましたが、多くの人に知ってもらう努力もかかせないのですね。絵本作家の世界も忍耐、努力が必要なことを知りました。でもわたし、まだ買って読んでいません・・。
by amen-do | 2006-01-20 12:57 | 本 作 り